2022年-2023年の冬に保里 尚美さんの『働くセーター』に挑戦し、2ヶ月かけて編み終えました。
その時のことを紹介したいと思います。
保里 尚美さんの著書『働くセーター』
『働くセーター』はたまたまインスタの投稿で見かけました。
とにかくシンプルで形がキレイ、私の編んだことがあるトップダウンで編む方式、そして毛糸の色合いが全部素敵・・・と思い気になり本を購入しました。
基本の『働くセーター』はサイズが5段階紹介されていて、それぞれ働いている方が着用画像が載っています。
それぞれの方の身長などの表記がないのでちょっとサイズ感が分かりづらいのですが、着心地が良さそうだなと伝わってきます。
セーターの他にもカーディガンやベストも掲載されています。
どれも色合いがとても素敵です。2本取りにするので違う色を組み合わせるのも楽しそうと感じました。
指定糸 Jamiesonの毛糸を購入
指定糸はJamiesonというイギリスメーカーのShetland Spindriftという毛糸です。
これがお高いのです!
1玉50gで€3.33(税抜き)(※2024年10月27日時点)
標準的な『働くセーター』では20玉ほど使います。
1ユーロ164円前後ですから(※2024年10月27日時点)
20玉で1万円ほどとなるのです!!!
代用毛糸としてパピーさんのブリティッシュファインなどで編んでいる方もお見かけしましたが、ブリティッシュファインだってお安くはないです。
どうしようどうしようとしばらく思い悩みました。
結局は、初めて編むから指示通りに編んでみたい!
という気持ちが勝り、本家JamiesonのHPで購入し、指定糸のJamieson’s of Shetland Spindriftで編むことにしました。
(英語で記載されていますが、翻訳機能を使って問題なく購入できました。先方の郵便トラブルで到着までには3週間近くかかりましたが、お知らせのメールも届いていたので安心できました)
色は179Buttermilk(バターミルク)です。
優しい黄色の中に、ちょっと白っぽいところや黄色が強く出ている部分もあったりしてとても可愛らしい色です。
Spindriftという毛糸は、毛糸そのものは細いのですが、毛羽立っているのでいい具合に絡まるので、フェアアイル模様を編むのによく使われるようです。
『働くセーター』は2本取りで編みますが、編みやすい毛糸です。
が、毛羽立ちがあるので解くのが大変です。
首周りは少しアレンジを加えて
スワッチを編み、本『働くセーター』記載のサイズ3を参考に編みました。
実は完全に本の通りではなく、少しだけアレンジを加えました。
『働くセーター』前後・前後ろ関係なく着用できるというのが特徴なのですが、私は首が詰まった服が苦手なので、ほんの少し前後に差をつけるために、初めから輪編みではなく、最初の数段を往復編みにしました。
そうすることでほんの少しだけ首周りに差ができました。
首あたりから編み始め、下方向に増やし目をしつつ編んでいきます。
どんどん大きくなります。
大きくなりすぎなんじゃないかっていうくらいに。
(このときにちゃんと計算して考えればよかったのかもしれません。。。)
ひたすらメリアス編み
よくある首から編むトップダウンと同じように、指定段まで進んだら、袖と見頃部分を分けて編みます。
袖は減らし目をしながら編み進めていきますが、当たり前ですが左右2本編まなくてはいけないので、どうしても途中で飽きてしまいます。
さらに見頃部分に関してはほぼ増減なくただひたすらメリアス地獄です。
首から編むトップダウンではこれが大きなメリットなのですが、私の場合は 飽きとの戦いにもなるのです。
そんなこんなで編み終えるまでに2ヶ月かかってしまいました。
はじめての『働くセーター』完成
軽く洗ってから平干ししました。
編んでいるときは気になっていた目の不均一感が、水通しをしたことで整った気がします。
概ね満足なのですが、どうも大きすぎてしまったようです。
全体的に大きいのですが、特に腕の付け根あたりが大きくなってしまいました。
段数や目数はそんなに間違えていないはずなのですが…。
完成はしたのだけど、実は…
このように2ヶ月かけて仕上げた『働くセーター』なのですが、数回着用して結局ほどいてしまいました。。。
やはり大きすぎること、腕周りが太すぎるのが気になってしまって。。
首周りもアレンジしましたが、私的にはもっと首が開いていてもよかったかもと。
ただ、『働くセーター』のシンプルかつ実用的なコンセプトはとても素晴らしいし、編み方も、初心者には難しいかもしれないけど、複雑な編み方の技術が必要ではないので挑戦してみる価値は十分あると思います。
なにより、この本の写真がすべて素敵。
ウェアを編むのは得意ではないけど、見ていると編みたくなっちゃう、そんな本です。
気になる方は是非挑戦してみてください!